理科【電流と磁界】コイルの性質を知ろう

中学生が、つまずきやすいランキングで上位にある誘導電流を詳しく解説しました。

今回は、基本と言いながら根本的な原理まで踏み込んでいます。

ここを理解しておけば、中学理科ならどうにかなる!というポイントを押さえましたので、ぜひご覧になってくださいませ。

毎月思うけど、週連載している漫画家さんは本当に尊敬します。

素材一つ、言葉一つに、魂込めてるとあっという間に時間たちますから。

では、問題スタートです!

 

基本を学ぼう

【問題】

  • 図のように、棒磁石を出し入れしてコイルの中の磁界が変化したとき、コイルに電流を流そうとする電圧が生じる現象を、何といいますか?
  • (1)の現象によって流れる電流を何といいますか?

【答え】

  • 電磁誘導
  • 誘導電流

応用

コイルは、コイルの中を通る磁力線の数の変化を嫌います。磁力線の数が増えたら、減らそうとし、減ったら増やそうとします。

【解き方】

コイルと磁石を使って、電流を作り出すことができます。一つ一つ用語を確認していこう。

  •  針金をグルグルに巻いたものをコイルというよ!
  •  磁石による力を磁力といい、磁力のはたらく空間を磁界というよ!
  •  ①の状態から、磁石をコイルに近づけると②の赤矢印(  )のように

磁力線の数の変化を打ち消す向きに、磁力線をつくるような誘導起電力が

発生し、誘導電流が流れます。

覚えて

磁力線の矢印は磁界の向きを表わしています。

チェック

コイルの中に入る磁力線の数が増えたので減らす向きに磁力線をつくるために、電磁誘導がおこる。

問題にチャレンジ

太郎さんは、電流のはたらきを調べるために、図のような回路を作り、棒磁石のN極をコイルに近づけた。このとき、図の検流計の振れ方から、点aにXの向きの電流が流れたことが分かった。

 

次の文の①、②{  }の中から、それぞれ適当なものを一つずつ選び、その記号を書け。

 

下線部の操作を行うとき、点aに流れる電流の強さは、棒磁石の磁界が①{ア 強い  イ 弱い}ほど、また、棒磁石をコイルに近づける速さが②{ウ 速い  エ 遅い}ほど、強くなる。

(2012年度 愛媛県高校入試問題改)

 

解き方

誘導電流を強くする方法は、3つあります。

①磁力の強い磁石を使う。

②コイルの巻き数を増やす。

③棒磁石を早く動かす。

 

今回の問題では、①、③を使うことで正答にたどり着くね!

覚えて

重要なのは、変化を嫌うコイルの性質です。変化が大きくなるようなこと

(①、②、③)をすることで、誘導電流は大きくなります。

重要

「とにかく覚えよう!」ではなく、「理解できなくても、考え続けよう!」

という気持ちで取り組んでいこうね。

答え

  • ア(強い)、②ウ(速い)

 ゼミ長メッセージ

「どうして愛媛県立入試の過去問から出題しているのですか?」ってよく聞かれるんだけど、みんなに学ぶことを通して『行きたいところに行く』力を身につけて欲しいからです。

多くの中学生が県立入試を受けることになりますが、問題を見て『行きたいところに行く』ことをあきらめてしまう子も少なくありません。

実際は、ちょっとした知識や考え方を知っているだけで、解ける問題は多くあります。

ピンゼミを通して『行きたいところに行く』ために、ちょっと頑張ってみようかなと思ってくれたら嬉しいです。

 

投稿者プロフィール

affetti
学習塾アフェッティ塾長が主に書いているブログ。

一般社団法人フリースクール愛媛 代表理事 
(フリースクールエルート理事長)
・愛媛県フリースクール等連絡協議会 代表
・NPO法人えひめ放課後協力機構 理事
・(愛媛県校内サポートルーム設置事業における)
不登校児童生徒等支援連絡協議会  委員

静岡県生まれ。
2012年4月、愛媛大学在学中に「対話」と「自立学習」メインの学習塾「学習塾アフェッティ」を開塾。
2019年4月、平日昼間の学校以外の学び場の重要性に気付き、「フリースクールエルート」を開所。

2015年、“未来を切り拓く29歳以下ニッポン代表”としてNHK(Eテレ)U29で特集される。
2017年より愛媛新聞ピントゼミナールゼミ長として「次代を生き抜くメッセージ」の連載中。
第1回(2018年)・第2回(2019年)松山市人間力大賞受賞。
2018年、第32回人間力大賞(青年版国民栄誉賞)会頭特別賞受賞。
2022年、フリースクールエルートでの取り組みが、『ルポ 誰が国語力を殺すのか』文藝春秋(石井光太著)に紹介される。
<<メディア実績>>
U29出演・おはよう四国・greenz・愛媛新聞・朝日新聞・南海放送・他多数
<<講演実績>>
愛媛大学・愛媛県教育研究協議会・市内小学校・四国若者1000人会議・まつやま経営プラザ・他多数