松山市における自殺死亡のニュース
今年の3月、愛媛を代表するアイドルグループの一つである《愛の葉Girls》の大本さんが自ら命を絶った。
そして、母親のやりきれない想いが先日、週刊文春オンラインにて公開された。
http://bunshun.jp/articles/-/7433
私としても、やるせない気持ちになる内容だった。
1つ目は、運営会社で友人が働いていたことがあり、
どれだけブラック企業かを熱弁してくれたことがあったこと。
そのとき、労基に一緒に相談に行っていれば、
少し違った未来があったかもしれない。
2つ目は、アフェッティが選択肢の一つとしてなかったこと。
不登校でも、長期欠席でも、中学・高校に行っていなくても、大丈夫!
そんなメッセージを送り続けている当塾としては、
悩みの一つが学業との板挟みだったというのは、辛い。
今までのことは無駄ではない。
高校卒業程度認定試験を合格して、次のキャリアを歩んでもいいじゃないか!
あなたが思っていることは、正しいよ!
そう言ってあげたかった。
心からご冥福をお祈りいたします。
記事が一方向の内容なので全てを鵜呑みにはできないのを踏まえた上で、
労働環境とか会社とか現代版奴隷制度とかっていうフィクションが人を殺したわけではない。
「人」が、10代の少女に死を選ばせたということを忘れてはならない。
心より、ご冥福をお祈りします。
そしてこのようなことがなくなるように、夏には始動できるようにします。
平成29年のまとめ
これより先は、具体的な内容もあるため気分を害される可能性のある方は控えてください。
基本的に10代20代目線でまとめます。
◆松山市の合計自殺者数は、平成28年で減少の兆しが見えたところで例年並みに戻った。
平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | |
自殺者(人) | 110 | 100 | 108 |
◆年代別で見ると、20代の自殺者が倍増した。平成29年における17人の内訳は、男性11名・女性6名である。
平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | |
20代の自殺者(人) | 6 | 9 | 17 |
◆自殺を選んだ方の職業は、無職(学生5名や主婦を含む)68名・被雇用・勤め人34名である。
◆自殺の主な原因は、健康問題→家庭問題→経済・生活問題の順である。
◆自殺手段は、首吊りが半数以上を占める。また自宅のケースが多い。
◆自殺する曜日は、日曜と月曜が多い。時間帯は、0時〜2時に多い。
◆過去に自殺未遂がない方が、70名/108名である。(自殺未遂者は女性に多い)
松山市でしていること
◆小中学校には、子どもの心の健康づくりのためにパンフレットを配布している。
(中学生には「私のしあわせ手帳」「リスにんシール」を配布)
◆高校生に対しては、講演をNPO法人こころ塾さんが行なっている。
◆愛媛大学・松山大学の学祭でブースを作り、啓発グッズの配布等や展示を行なっている。
◆ゲートキーパー育成研修を行なっている。(一般市民でもOK)
相談機関の紹介や研修情報はこちらから!
https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/iryo/hokenyobo/kokoro/seisinhoken.html
孕石の提案
今回は、どうしても大本さんの事例が頭から離れなかった。
高校生に対する《命に関する講演》を公立高校しか開催していなかったので、
様々なバックグラウンド(不登校やいじめ)を抱える子が多く在籍する通信制の高校へ講演や研修に行かれてはどうですか?
と提案した。
今まで前例がなかったようで、「これから行ってみるね!」と「こころ塾」の代表の方が言ってくれた。
※代表はどうやら祖父母と同郷らしい。5年前くらいにそんな話をしたなー。
通信制に通う多くの子どもたちに
先生や保護者の方以外にも寄り添ってくれる大人の方が、世の中にはこんなにもいるんだよ!
って伝えてあげてください!
14台で年間約5千件
これは松山市の救急車の台数と出動回数の数字です。
そのうち6割の方は、軽症だそうです。
緊急度が高くない人が救急車を呼ぶおかげで、救える命も救えない。
ということで、みなさん「Q助」をインストールしましょう!
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app.html
当事者意識をもつこと
面接のときに聞かれたことがあります。
松山市では毎年約100名の方が自殺しています。その現状に関してどう思いますか?
私は、「正直に言うと今まで自然の摂理の側面もあると思っていました。
でも色々と調べていく中で、そんな上辺の摂理で片付けていいことではないし、
減らせる可能性は十分にあると思います。」
みたいなことを言った。
自然淘汰なんて《数字》を前にしてしか言えない言葉だ。
新しい可能性をみんなで模索していきましょう。
投稿者プロフィール
-
学習塾アフェッティ塾長が主に書いているブログ。
一般社団法人フリースクール愛媛 代表理事
(フリースクールエルート理事長)
・愛媛県フリースクール等連絡協議会 代表
・NPO法人えひめ放課後協力機構 理事
・(愛媛県校内サポートルーム設置事業における)
不登校児童生徒等支援連絡協議会 委員
静岡県生まれ。
2012年4月、愛媛大学在学中に「対話」と「自立学習」メインの学習塾「学習塾アフェッティ」を開塾。
2019年4月、平日昼間の学校以外の学び場の重要性に気付き、「フリースクールエルート」を開所。
2015年、“未来を切り拓く29歳以下ニッポン代表”としてNHK(Eテレ)U29で特集される。
2017年より愛媛新聞ピントゼミナールゼミ長として「次代を生き抜くメッセージ」の連載中。
第1回(2018年)・第2回(2019年)松山市人間力大賞受賞。
2018年、第32回人間力大賞(青年版国民栄誉賞)会頭特別賞受賞。
2022年、フリースクールエルートでの取り組みが、『ルポ 誰が国語力を殺すのか』文藝春秋(石井光太著)に紹介される。
<<メディア実績>>
U29出演・おはよう四国・greenz・愛媛新聞・朝日新聞・南海放送・他多数
<<講演実績>>
愛媛大学・愛媛県教育研究協議会・市内小学校・四国若者1000人会議・まつやま経営プラザ・他多数
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